Extrabigcowについての3つの伝説

1つ目の伝説

 それは大きな牧場に住んでいました。牧場の端を見つけるために牧場の中をどこまでも進んでいこうとしたことが何度もありましたが、成功することは1度もありませんでした。やがて、牧場とは無限に続き、端を持たないものであると考えるようになりました。

 牧場は見渡す限りの草原でした。それは美食家でしたので、牧場のどこにおいしい草が生えているのかを知っていました。あるところでは強い甘みに酔いしれ、そのとなりでは僅かな酸味を感じ、また別のところでは心地よい苦味を楽しむことについて知りました。

 牧場には、それが中心と呼んでいる場所がありました。中心にいる時には中心でした。そして、中心から離れれば離れるほど中心ではなくなりました。それは中心がもっとも休める場所であることを知っていたので1にちの終わりには中心に向かいました。

2つ目の伝説

 それの1にちは空想をすることから始まりました。それが空想するのは、今までで食べたものより遥かにおいしい草の味や、虹のように色がならんだ美しい草原、そしてこの牧場の外側について考えられうるあらゆる可能性についてでした。

 それは毎日のように牧場内の探索をしました。どんな日にも必ずなにか新しい発見がありました。そして発見はいつも詩になりました。それは、これまでに作った詩がいくつあるのかは覚えていませんでしたが、どれでもきっかけがあれば暗誦することができました。

 また、走ることも習慣でした。それは走ることは好きではありませんでしたが、走るためには走るしかないので走っていました。いつも同じ場所を同じ方向に同じ方法で走っていました。その正面の右側には常に中心が、足元には昨日の足跡が見えていました。

3つ目の伝説

 それは巨大でした。それは、この世界に存在するあらゆるものよりも自分のほうが大きいことを身を持って知っていました。また、自分より大きいものが存在すると仮定するとこの空間に矛盾が生じることも知っていました。自分より大きい存在は明日の自分だけでした。

 それは球体でした。その存在がこの牧場でもっとも完全でした。それからすると自分以外の形はどれもいびつに見えました。この牧場は純粋なものと純粋でないものの対照から生まれ、そして対照を再生産する効果がありました。それより丸いものは明日のそれだけでした。

 その体の表面には無数の植物が生えていました。すべての単色と色のすべての組み合わせが植物でした。体はすべての絵画でした。世界のもっとも美しい部分だけが全てを覆っていて、みにくい場所は絶対的に1点も存在しませんでした。その柄は唯一の不変でした。

Written on May 2, 2018